広汎性発達障害「自閉症・アスペールガー症候群・トゥーレット症候群・小児期崩壊性障害を含む」は、脳の機能不全と言われていますが、原因はまだ分かっていない部分が多いようです。
ここまで分かった鍼灸医学-基礎と臨床との交流 脳機能および中枢神経疾患に対する鍼灸の効果と現状
学習障害や知的障害を合併する場合もありますが、逆に特定の分野で飛びぬけた能力を発揮する場合もあります。
当院では、多くの自閉症を初めとする発達障害のお子様の学習について、来院されているご両親からご相談をいただきます。
学習をさせると言うだけではなく、お子様それぞれの可能性を適切に把握するためには、専門的な知識が必要な場合があります。
当院ではそうしたお子様に最適な環境で、専門的な知識で対応されている心理カウンセラーの「濱口さん」を紹介しております。
詳しくはこちらをお読みください。
自閉症を初めとする発達障害の原因は明らかになっていませんが、遺伝や染色体異常が関与していると考えられています。
育て方や本人の怠慢などが原因ではないとされていますが、家庭環境や周囲の対応で、症状が変化することは明らかです。
必要なことは、個々人の個性を周囲が理解することですが、実はそれが最も難しいことです。
周囲の理解が難しいために、お子様の精神的ストレスはかなり高いと言えます。
精神的ストレスが高ければ、体調を崩しやすく、背中や首、肩、腰などに緊張を来しやすいです。
鍼刺激をすることで、余計な緊張を解くだけでなく、刺激によって脳の活動が活発になります。
自律神経を整えることで、情緒の安定につながります。
語彙が増えたり、会話のやり取りがスムーズになりやすいです。
集中力が継続しやすくなります。
なぜそんなことが?
それは神経は脳が管理しているからです。
鍼刺激によってその信号は必ず脳に繋がります。
鍼刺激は大脳皮質の血流を上げることが明らかになっています。
顔、手の平、足蹠への鍼刺激により、脳血流と血圧が増加します。
鍼刺激終了後に徐々に元に戻ります。
胸部への鍼刺激では殆ど変化を示しません。
脳血流の変化が血圧の上昇によるものかを調べるために、血圧が上昇しないよう措置を施して、同じ実験をすると脳血流が上昇します。
したがって、脳血流は血圧変化と相関がないことが判ります。
体性感覚神経が切断されている状態では、鍼刺激による脳血流の上昇は見られませんので、体性感覚神経が関与していると予想されています。
鍼刺激量と脳血流の関係は、Ⅲ群とⅣ群繊維(侵害刺激:痛覚)関与が大きいことが、鍼通電刺激を用いて刺激強度を変えて調べた実験により明らかにされています。
ですので、鍼刺激によって脳の血流量が増加し、機能的な活性が起こることは化学的にも立証されています。
ちなみに私は筑波技術大学で、網膜色素変性症の患者の顔面部、頭部に鍼をすると、フラッシュ刺激に対する反応速度が上がると言う研究をしておりました。
鍼刺激直後に反応速度が上がるだけでなく、鍼刺激後30分たっても、刺激前よりも網膜電図と脳電図のピークが、早く来る。
つまり、脳神経のパフォーマンスが鍼刺激で上がると言うことが、実験で明らかになりました。
鍼灸の流れ→
落ち着いた雰囲気を作れるように、お子様を暖かく歓迎することを第1にしております。
長い時間の施術は、集中力が続かない場合が多いですので、お子様に合わせて、段階的に行っていきます。
基本的には、週2から3回の施術をお薦めしています。