お子様の鼻炎について

お子様の一過性の鼻炎は、鍼灸をすると、短期間で楽になることが多いです。
小児から学生の鍼灸についてはこちらをお読みください。
アレルギー性鼻炎の場合は、やや長期間の施術が必要です。
昨今の慢性鼻炎のほとんどはアレルギー性鼻炎です。
季節的な変動が大きく、生活環境にも左右されやすいです。
現代生活ではフローリングが増えており、畳屋カーペットに比べて、室内の浮遊物が多くなっています。
そのためアレルゲンを吸入しやすいので、室内の換気や、床の状態を工夫したり、空気清浄機を利用するのも一つの手です。
それ以外にも、現代っ子は外で体を動かす機会が少なく、座った姿勢が長いために、頸背中腰の緊張が強いです。
ストレス発散ができず、自律神経症状が出やすいです。
 
鍼灸の流れ
初めの1週間は3から5日施術を繰り返します。
お顔、頸背などに、優しいタッチの刺さない鍼やマッサージを行います。
それ以後は月に3から5回ほど施術をすると、半年から1年で楽になることが多いようです。
 
鼻炎の原因は、感染、化学物質、アレルギーなど様々です。
鼻炎によって、呼吸性嗅覚障害を来すこともあります。
呼吸性嗅覚障害とは、、嗅裂の閉鎖によって嗅細胞に匂いの成分が届かなくなって起こる嗅覚障害です。
嗅細胞自体は正常であることが呼吸性嗅覚障害であるため、
何らかの方法で嗅裂の閉鎖を解消すれば、完全に回復します。
急性鼻炎は、主に風邪になった時にしばしば発生します。
急性上気道炎の部分症として発生し、原因はウイルス感染や細菌感染です。
炎症が周辺に広がって副鼻腔炎や中耳炎などを併発することがあります。
小児では中耳炎を併発することがしばしば見られます。
慢性鼻炎の原因も様々です。
急性鼻炎が慢性化したことによって起ることもあります。
慢性単純性鼻炎は、鼻腔の粘膜に慢性的な炎症が起こり続けていることです。
慢性肥厚性鼻炎は、慢性的な炎症が原因で、周辺組織が厚くなってしまっている状態です。
小児の慢性鼻炎は適切な治療を受けないと中耳炎、副鼻腔炎といった合併症に繋がりやすいです。
結果的に発育障害や顔面の伸長化が見られることもあります。現代医学では基本的に対症療法が選択されますので、症状を緩和させる薬剤が主に選択されています。
小児の場合は扱える薬品に制限が加わるため、経口抗ヒスタミン薬としてはザジテン、抗肥満細胞薬としてインタールが治療の中心となることが多いとのことです。
経口抗ヒスタミン薬が第1洗濯です。
以前よりは眠気が出にくくなったようですが、一定の副作用があります。
その他経口抗ロイコトリエン薬、点鼻抗ヒスタミン薬、点鼻ステロイド薬、、血管収縮薬、点鼻抗肥満細胞薬などが選択されますが、薬品によっては強い副作用があり、制限があるため、医師の指導監督が不可欠です。
漢方薬小青竜湯など。
スギ花粉やダニの抗原によるアレルゲン免疫療法(減感作療法)をすることで、症状の治癒や予防が期待できると結論付けている医師もおります。
また減感作療法は多くの月日や根気を要するため、急速減感作療法を一週間入院することを前提として、集中的に行われる方法が埼玉医科大学等で行われているようです。
腋窩を圧迫することで、交感神経叢を圧迫し、鼻汁の分泌が止まります。
鼻汁が出ている側の反対側に、施術をすることで、楽になる場合もあります。