夜尿症は鍼灸の適応疾患です。
小児から学生の鍼灸についてはこちらをお読みください。
小児の場合は、背中腰などに適切な刺激を行い、体制神経と脳神経との調和を図ります。
鍼刺激によって脳血流量が変化することは、化学的にも証明されています。
鍼刺激と排尿機構との関係メカニズムは、化学的に解明されていませんが、伝統的にもまた統計的にも、夜尿症に効果があることは広く認知されています。
参考文献→
難治性I型夜尿症に対する鍼治療の検討
北小路 博司
明治鍼灸大学
本城 久司
明治鍼灸大学
本郷 文弥
明治鍼灸大学
斉藤 雅人
明治鍼灸大学
納谷 住男
京都府立医科大学
河内 明宏
京都府立医科大学
小島 宗門
京都府立医科大学
渡辺 泱
京都府立医科大学
収録刊行物
日本泌尿器科學會雜誌 89(2), 214, 1998-02-20 社団法人日本泌尿器科学会
夜尿症に対する鍼灸治療
著者
武田 信正
日本鍼灸治療学会誌 28(3), p61-64, 1979-07
鍼灸の流れ→
基本的には4歳以上を対象とします。
小学校に上がるまでに夜尿症が治れば、校外活動や、お泊り会でもコンプレックスを感じにくいです。
週に2から3回の施術をお薦めします。
夜尿症は、身体の発達とホルモン分泌が関係しています。
年齢を重ねると自然に治癒するケースが多いですが遺伝との関連も指摘されています。
ご両親どちらかに夜尿症の既往がある場合も報告されています。
る。
5、6歳児では約20%、小学校低学年では約10%、小学校高学年では約5%に夜尿症があるとされています。
男女別では、児童・学童では男子の方が多く、成人では女性の方に夜尿が多いと言うことです。
夜尿症は夜間多尿、就寝中の排尿筋過活動、睡眠覚醒障害が主な原因とされています。
。睡眠中の尿を十分膀胱に溜めることができるようになる、または尿意でトイレに起きることができるようになれば、夜尿症は改善することになります。
生活指導で水分の管理をしたり、体が冷えないように注意をしし、それでも解決しなければアラームで夜間トイレトレーニングをしたり、薬物療法を行うこともあります。
日本では薬でコントロールされることが多いですが、中止すると再発しやすく、夜尿症が本当に薬で治せるのかどうかは議論のわかれるところとなっています。
欧米では夜間のトイレトレーニングが積極的であり、夜間に起こしても抗利尿ホルモンの分泌には影響がないことが分かっています。
夜中に起こすと抗利尿ホルモンの分泌量が不安定になることを実証した研究は存在しません。
夜尿症は本人の意識とはありませんので、しつけで治ることはありません。
コンプレックスにならないように配慮することが必要です。
病気の性質上、疲労が蓄積して眠りが深くなったり、体が冷えるとや尿が多くなる傾向がありますので、生活のリズムを大切にし、クーラーなどは設定温度を上げると良いでしょう。
や尿アラームは有効ですし、今は無線タイプが主流ですので、扱いやすいです。