ビタミンDはカルシウム代謝に大きな、影響を及ぼす脂溶性のビタミンです。またビタミンAと共に、ホルモン作用をや免疫機能に関与するビタミンでもあります。
昨今ビタミンdの欠乏による、不妊症との関与が疑われています。
ビタミンdは腸からカルシウムの吸収を高め血中濃度を高めたり、腎臓の働きによりカルシウムの血中から尿への移動を抑制することで、カルシウムの枯渇を阻止したりします。
また骨から血中へカルシウムの放出を高めることで、上記のカルシウムの出入りをコントロールするだけでなく、血中の濃度を一定に保つ、ホメオスターシス作用を担っています。
ビタミンdは、体内で合成することができますが、食物からの摂取量が低下すると、欠乏症に至ることが知られています。
ですので、体内合成のために、日光を浴びる時間を作ることと、ビタミンdを含む食品を、適度に摂取することが重要になります。
青熊宇都宮治療院では、ビタミンdを体内合成するために、週1回以上、日中にヲーキングすることをお薦めしています。
私は登山が好きなので、それも良いでしょう。
運動もできて1席2兆です。
 ビタミンdを効果的に体内合成して、効率的に食品から摂取することで、不妊症改善や基礎代謝アップ、骨粗しょう症予防に役立てましょう。
医学博士 蒲原聖可ブログ
<a href=”http://www.dhcblog.com/kamohara/archive/2889″ target=”_blank”>女性不妊症とビタミンD</a>によれば→
・ビタミンD値が充足されている(血中濃度が30&#8202;ng/ml以上)女性では、体外受精(IVF)のアウトカムが優れていること、
・この理由として、ビタミンDの子宮内膜への作用が考えられること、
・ランダム化比較試験では、ビタミンDの投与を受けた、PCOSを有する女性において、
子宮内膜肥厚作用が見出されたこと、
・ビタミンDサプリメント投与は、PCOSの女性における脂質代謝改善に有用であること、
・基礎研究では、ビタミンD投与による子宮内膜症の改善が示されていること、
・生殖可能年齢後期の女性におけるビタミンD投与は、原発性月経困難症、子宮平滑筋腫、卵巣予備能に好影響を与えること→
などが、紹介されています。
また「日本人妊婦の90%がビタミンD不足」であることや、体外受精の確立を上げるためには、ビタミンdの血中濃度を改善することが必要と、指摘しています。
確かに、脂溶性のホルモンともいわれるビタミンdは多様な働きがあり、免疫機能やホメオスターシス維持のためには、ビタミンdを適切に摂取することを心がける必要があります。
不妊症改善にはホルモンバランスを整え、代謝を活発にすることが必要ですので、理にかなった論だと言えるでしょう。
またビタミンdによる、がん抑制作用が指摘されています。
ただし、関連性は薄いとする研究もありますので、鵜呑みにはできません。
その他にも、炎症を鎮静化させたり、細胞の老化を抑制する効果も指摘されています。
素晴らしい作用のあるビタミンdですが、注意しなければならない点があります。
ビタミンd過剰摂取による弊害があることです。
通常の食品では、このようなことはありえませんが、サプリメントの過剰摂取ではありえますので、必要量を把握して、活用してみましょう。
また、ビタミンdを摂取したいために、カロリー過多の食生活になることも、問題です。
カロリーを気にする方は、干しシイタケなんかが良いですね。
運動と食事両面からのアプローチが必要となります。
それだけではなくて、適度に紫外線に照らされることで、ビタミンdが体内合成されます。
最低限、1週間に10分程度でも、UVカットせずに、太陽の光を浴びることが重要なのです。
室内で仕事をお行い、夜間に帰宅する生活で、車の窓はUVカットで、毎日バッチリUV化粧品でガードしていると、ビタミンdの欠乏に近づく可能性があります。

 以下ウィキペディアから、情報を抜粋します。→
 ビタミンDを多く含む主な食品

 食品名 100gあたり含有量
しらす干し 46-61μg
焼き紅鮭 38.4μg
いわし(缶詰) 17-20μg
焼きさんま 15.9μg
さば(水煮缶) 11μg

 人間では、ビタミンD2とビタミンD3で効果に差はないという報告と、D3の方がより効果的とする報告がある。
ラットなどのいくつかの種では、D3よりD2の方が効果が高いと報告されている。 なお、海外ではD2とD3の2種類のサプリメントが販売されている。
 血中のカルシジオール(25-ヒドロキシビタミンD、25(OH)D)の濃度は、日光浴と食事から摂取したビタミンDの合計量を決定する適切な方法である。
しかしながら、血中25(OH)D濃度は、血中以外に蓄えられたビタミンDの総量を示しているわけではない。
血中25(OH)D濃度の半減期は、15日間となっている。
循環している1,25-ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)2D)は、ビタミンDの良い指標とは一般的にはならない。
なぜなら1,25(OH)2Dは15時間という短い半減期であり、副甲状腺ホルモン、カルシウム、リン酸によって厳密に管理されているからである。
ビタミンDの欠乏が極端にならない限り1,25(OH)2Dの濃度は一般には減少しないものである。
重過多の人の増加脂肪量と25(OH)Dの濃度とは反比例していることが知られている。
循環している25(OH)Dの濃度は全身に蓄積されている量を示しているわけではないので、この反比例の関係は、ビタミンD濃度が低下している状態と報告された肥満の人で一般に起こっている状態とで混同を引き起こすおそれがあるかもしれない。
25(OH)Dの濃度は15 ng/ml (37.5 nmol/L) 以上が望ましいところである。
さらに、30 ng/ml (75 nmol/L) 以上の高い濃度が健康を維持する上で望ましいとされているが、これらを支持する明確な証拠は示されていない。
十分な日照を受けている日焼けしたハワイ在住の健康な若いスケートボーダーやサーファーの調査対象者の51%が望ましいとされる高いほうの基準である30 ng/mlを下回っていたことが、ある研究で判明した。
最も高い25(OH)D濃度は、60 ng/ml (150nmol/L) であった。
ハワイでの同じデータを用いた長い期間皮膚に日照を浴びた住民とサプリメントを与えられたウィスコンシンの授乳中の母親との比較の研究では、ハワイの住民は11-71 ng/mLの範囲であった。
サプリメントを与えられていた女性の25(OH)Dの血中濃度は、12-77 ng/mLの範囲であった。
サプリメントを与えられていたウィスコンシンの住民の濃度が、(同じデータを使用しているので前述のサーファーのデータも含まれている)ハワイの住民のそれよりも高いのは注目に値するものである。
ビタミンDの有害性は、サプリメントを過剰に摂取した場合に表れ、25(OH)Dの血中濃度が150 ng/mL (375 nmol/L) 以上のレベルを超えると有害性の兆候が現れてくる。
 日照不足、日光浴不足、過度な紫外線対策、ビタミンD吸収障害、肝障害や腎障害による活性型ビタミンDへの変換が行なわれない場合などに、ビタミンD3が欠乏し、カルシウム、リンの吸収が進まないことによる骨のカルシウム沈着障害が発生し、
くる病
骨軟化症
骨粗鬆症
が引き起こされることがある。
 ビタミンDの不足は、高血圧、結核、癌、歯周病、多発性硬化症、冬季うつ病、末梢動脈疾患、1型糖尿病を含む自己免疫疾患などの疾病への罹患率上昇と関連している可能性が指摘されている。
パーキンソン病と低いビタミンDレベルとの間には関連があるが、パーキンソン病が低いビタミンDレベルを引き起こしているのか、低いビタミンDレベルがパーキンソン病を引き起こしているのかはわかっていない 。
 ビタミンd過剰症状としては、高カルシウム血症、肝機能障害、腎臓障害、多飲・多尿、尿路結石、尿毒症、高血圧、易刺激性(不機嫌)、腹痛、発熱、発疹、かゆみ、吐き気または嘔吐、食欲不振、便秘、虚弱、疲労感、睡眠障害、歩行困難、体重減少、貧血、脱毛、けいれん、昏睡など
カルシジオール (25-hydroxy-vitamin D) として人の体内に貯蔵されているビタミンDの半減期は20日から29日である。
通常、活性型ビタミンDの生合成は厳密に調節されており、過剰のビタミンDを摂取した場合にのみ毒性が認められる。
食品やビタミンD製剤の濃縮レベルは、成人にて毒性を認める量と比較するとはるかに低い量である。
 日光浴により、ビタミンDの毒性が認められることは通常はない。
というのも、紫外線に当たると、皮膚で合成されるビタミンD前駆体の濃度が(皮膚の色によるが)20分~2時間で平衡に達し、それ以上はビタミンDが生成しなくなるからだ。
全身を太陽光に露出した場合の最大体内生成量は、1日当たり250μg (10,000IU) である。
ビタミンDの長期にわたる安全摂取量はわかっていないが、健康な成人においては250μg (10,000IU)/日までは安全とされている。
高カルシウム血症を伴うビタミンD毒性が認められたすべてのケースで、1,000μg (40,000IU)/日以上の摂取を必要としている。
成人では、継続的に2500μg (100,000IU)/日を摂取すると2~3ヶ月以内に毒性が認められる。
米国にて刊行されている”The Nutrition Desk Reference”によると、毒性が認められる閾値は、500~600μg/Kg/日である。
米国環境保護庁 (The United States Environmental Protection Agency) は、雌のラットに関するビタミンDのLD50を619mg/kgと公表している。
 外用薬が尋常性乾癬や掌蹠膿疱症に用いられることが有るが、高カルシウム血症から急性腎不全を併発する例が報告されている。
 ビタミンD受容体結合体は、ナチュラルキラー細胞の活動とマクロファージの食作用を活発化させることが示されている。
活性ビタミンDホルモンは、バクテリア、ウイルス、菌類によって活性化されるマクロファージで産生される抗菌性ペプチドのキャセリシジン(英)を増加させる。
。ビタミンDと高緯度で比較的発症例の多い免疫異常が原因の可能性がある多発性硬化症との関係においては、ビタミンDの免疫反応の抑制特と、多発性硬化症を遺伝的に発症しやすい個人の自己タンパク質と異種タンパク質の相違の識別に必要な組織適合遺伝子(HLA-DRB1*1501(全身性エリテマ トーデスの古典的遺伝子マーカーとして知られている))のプロモーターにビタミンD応答配列(VDRE)があるため遺伝子の発現にビタミンDが必要とされること、が関係すると示唆されている。
妊娠中のビタミンDサプリメントの服用が子供の成長ののち多発性硬化症を発症する可能性が低まるかどうかは、まだ分かっていないが、ビタミンD の生体防御機構がアレルギー性疾患の蔓延を引き起こしているのではないかとも疑られており、幼児期のビタミンDサプリメントの摂取と成長後のアトピーとアレルギー性鼻炎のリスクの増加との関係が見出されている。
しかし、妊娠期のビタミンD不足と子供のアレルギー発症が相関し、また臍帯血のビタミンD濃度と子供のアレルギーにはU字型の相関が見られるという研究もあり、エピジェネティックな仕組みが関与している可能性も指摘されている。
ベテランのビタミンD研究者 のヘクター・デルカは、ビタミンDが多発性硬化症に影響を及ぼすかどうかには疑問を抱いている。
 2010年3月にアメリカ臨床栄養ジャーナルに発表された無作為抽出、二重盲検法、プラセボ(偽薬)対照試験の結果では、冬季に毎日1,200IUのビタミンD3を摂取した生徒群は、プラセボを摂取した生徒群に比較して、42%も季節性インフルエンザに罹患する率が低かったとしている。
ビタミンDの分子的特質は、癌の防止に関して癌の増殖の主たる細胞メカニズムに幅広い範囲で潜在的に関わっていると考えられている。
これらの効果は、癌細胞でのビタミンD受容体を媒介している可能性がある。
ビタミンD受容体(VDR)遺伝子の多型現象は、乳癌のリスクの増加に関わっている。
女性におけるビタミンD受容体遺伝子の変異は、乳癌のリスクを増加させている。
 米国では日照の少ない緯度の高い地域での大腸癌、乳癌、卵巣癌、多発性硬化症の相対的な多発が指摘されている。
 13カ国の400万人以上の癌患者のデータを用いた2006年の研究では、日照の少ない国での特定の癌のリスクの顕著な増加が示され、その他の関連研究でもビタミンD濃度と癌の間の相関関係が示されている。
この著者は、毎日1,000IU(25μg)のビタミンDの追加摂取はヒトの大腸癌のリスクを50%減少させ、乳癌と卵巣癌のリスクを30%減少させると示唆している。
血清中の低濃度のビタミンDは、乳癌関連疾患の進行と骨転移に相関があるとしている。
しかしながら、住民のビタミンD濃度は、晒されている日照に依存していないとする報告がある。
さらには、高緯度地域で一般的な癌の発生率と死亡率には遺伝的要素が関わっているとする報告もある。
 2006年の研究では、2つの長期健康調査による12万人以上の調査対象者でビタミンDの米国摂取基準(400IU/日)の摂取により、膵臓癌のリスクを43%減少させたとする。
しかしながら、男性喫煙者では、25-ヒドロキシビタミンDの血中濃度が最大の群と最小の群(5分割群)を比較して3倍の膵臓癌のリスクがあるとした。
 2007年6月に発表された無作為に抽出された1200人の女性を対象とした研究では、ビタミンDの摂取(1,100IU/日)は、4年間の臨床試験で、癌の発生率を60%減少させ、最初の1年後では77%減少させたとしている(なお、ビタミンDの投与前に起因していたと思われる癌は除かれている)。
ビタミンDの摂取の別の研究で発見された長期間にわたる癌全般の増加を考慮に入れていないことを含め、幾つかの点でこの研究は批判されているにもかかわらず、カナダ癌学会(全国規模の有志による組織)は、成人は1日1,000IU(政府の発表した必要量の5倍)を摂取すべきと2007年に勧告している。
 アメリカ国立癌研究所の研究は、第3回米国全国健康栄養調査のデータにおける17歳以上の16,818人の対象群の血中で循環しているビタミンD濃度と癌死亡率との関係を分析した。
その結果、25-ヒドロキシビタミンDと全癌死亡率との関連は見出されなかった。
他の研究とは異なりこの研究は、実際の血液検査からビタミンDの総量を測定しようとして、むしろ潜在的に不正確な予測モデルからビタミンD濃度を推論しようとしていたのではないかとも指摘されている。
アメリカ国立癌研究所は、ビタミンDの摂取が大腸癌及びその他の癌の予防効果について限定されているか証拠が不十分なので、大腸癌及びその他の癌の予防のためにビタミンDサプリメントの摂取を勧奨はしないとした。
 消化液の胆汁酸が腸内で二次胆汁酸に変化すると、その一部が発癌を促進する。この二次胆汁酸にカルシウムが結合することで無毒化されて便中に排泄されるという説がある。
また、カルシウムはビタミンDと一緒に腸粘膜細胞の分化などを正常化する作用も実験的に示されているとしている。
また、カルシウムとビタミンDの両方を多く摂取するグループで大腸癌のリスクが低下するとの報告がある。
  米国全国健康栄養調査の5,000人近くの調査対象者を含む報告によれば、低濃度のビタミンDは動脈関連疾患のリスクの増加と関連していることが認められた。
17.8 ng/mL以下の低濃度のビタミンDは、全体対象者と比較して動脈関連疾患のリスクは80%増加した。
夏季に英国の植木職人のコレステロール値の減少が認められた。低濃度のビタミンDは、高血圧及び循環器疾患と関連している。
数多くの研究がこの関連を示しているが、2つの研究ではその有用性が認められず、1つはサプリメントの有用性の弱い証拠が認められ、もう1つはいずれの摂取でも有用性は認められなかったとしている.。
 食事からのビタミンDはリポタンパク質で動脈壁とアテローム性プラークに運搬され、そこで白血球マクロファージによって活性化されることが認められている。
このことはビタミンDの取り込み効果が、アテローム性動脈硬化の石灰沈着と循環器疾患に、特に非白人の動脈硬化の病因に25-ヒドロキシビタミンDが連座しているのではないかとの疑問を抱かせるものである。
欧州系米国人ではなくアフリカ系米国人の動脈硬化プラークの石灰化にビタミンD血中濃度と関連していることがフリードマンらによって(2010年)発見された。
「25-ヒドロキシビタミンDの高い濃度は、アフリカ系米国人の冠動脈ではなく大動脈や頚動脈の疾患に関連しているように思われる。
これは、欧州系の子孫の調査と矛盾している。」ある研究では、89ng/mL以上のビタミンDの高い濃度の南インドの人々には虚血性心疾患のリスクが高まっていたとしている。
インドにおけるビタミンD調査では、十分すぎる日照にも関わらず25-ヒドロキシビタミンDが低いことを一様に示しており、公衆衛生学的にビタミンDの食事からの十分な摂取が必要となっている。
たとえばインドの田舎で十分すぎるほどの日照を浴びているように熱帯地方の住民にはその他の調査でもインドでの調査と同様に、欧州系住民に典型的に認められるような25-ヒドロキシビタミンDの濃度上昇が認められないとしている。
 米国全国健康栄養調査の情報を用いて、研究者たちは、一般住人において17.8ng/ml以下の低血中ビタミンD濃度であることは、全死亡率の増加とは無関係であるとの結論を出した。
この調査は、20歳以上の13,331人の多様な米国民の全死亡、がん死亡、循環器疾患死亡と低血中ビタミンD濃度の関連性を評価したものである。
これらの調査対象者のビタミンD濃度は1988年から1994年の6年間にわたって集められたものであり、2000年にわたって死亡率はそのまま収集したものである。
白血球のテロメアの短縮は、老化した白血球のテロメアの長さの指標であり老化関連疾患の増加を予測するものである。
テロメアの長さの減少は、細胞分裂によるものか(老化の場合に一般的な)炎症の増加によるものである。
ビタミンDは、人体において最適なビタミンD濃度を維持し、前炎症反応への過剰反応を抑制し、白血球の代謝回転を遅延させ、より長い白血球のテロメア長さを保つものである。
複合的な調整メカニズムが代謝をコントロールしており、最近の疫学的な証拠は血管機能を最適化するためにビタミンD濃度が狭い範囲に限定されていることを示唆している。
ビタミンDの自然の恒常性よりも高い濃度あるいは低い濃度は死亡率を増加させる。
結局、カルシフェロールのシステムにおける過剰又は欠乏は、異常作用や早期老化を引き起こすようである。
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