受精卵診断の対象拡大、学会が新手法承認 http://www.nikkei.com//article/DGXLZO80892000T11C14A2CR8000/ →日本経済新聞記事より引用します。 日本産科婦人科学会は13日、体外受精した女性の習慣流産を防ぐ新しい受精卵診断の臨 床研究を承認した。受精卵の染色体の数に異常がないか検査する「着床前スクリーニン グ」をしたうえで子宮に戻し、妊娠成功率や流産率などが改善するかどうかを3年かけ て調べる。重い遺伝病ではない人にも対象を広げ、2015年にも始める。 「略」→  体外受精後に細胞分裂を始めた受精卵から細胞を取り出し、「アレイCGH」という 方法で染色体の本数の異常を調べる。体外受精や受精卵の診断は学会が指定する施設に 限る。検査には高度な技術が必要で、慶応義塾大や東京女子医大、名古屋市立大などが 候補になっている。  臨床研究は不妊治療を受けて繰り返し着床に失敗したり流産したりした夫婦などを対 象に、3年間で計600例の実施を予定している。卵子に注射針で精子を注入する顕微授 精で受精卵を作り、染色体の本数に異常のない受精卵を選んで子宮に戻したとき、妊娠 する確率が上がるかどうか、流産するリスクを下げられるかどうかを調べる。  日本は出産の高齢化などの理由で流産を繰り返すケースが増えており、社会問題にな っている。精子や卵子の染色体の本数の異常が流産を繰り返す原因として疑われている という。  新たな検査方法はすべての染色体を一度に調べるため、染色体異常を見分けやすい。  「略」→ 新たな臨床研究は流産の回避のため、重い遺伝病ではない人も対象とし、すべての染色 体の本数の異常を調べる。当面は研究として実施するが、有用性が確認できれば、医療 に応用する前に倫理的な問題の検討が必要になる。