青熊宇都宮治療院では、不妊症や不育症、更年期障害や自律神経失調症、うつ病やパニック障害などの患者様から、鍼灸治療以外に、サプリメントについての質問を多くいただきます。
昨今さまざまなサプリメントが宣伝されていることから、迷ってしまうと言うのもうなづけます。
当院は鍼灸治療院であり、サプリメントの販売は行っていません。
ですが医食同源と言う、東洋医学の考え方から、できるだけわかりやすく、サプリメントに関する情報を提供したいと考えています。
ご購入につきましては、ご自身の判断でお願いいたします。
 今回はΩ-3脂肪酸です。
ウィキペディアと「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)の情報を元に、できるだけ分かりやすくお伝えしようと思います。
 ω-3脂肪酸は、必須脂肪酸であり、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)などで構成されています。
ω-3脂肪酸と並びω-6脂肪酸も、必須脂肪酸です。
両社は、競合や拮抗の関係にあります。
近年食の欧米化により、日本人のω-6脂肪酸の過剰摂取が指摘されています。
国際的に脂質を評価しているISSFAL(International Society for the Study of Fatty Acids and Lipids)は、2004年には、1日あたりのα-リノレン酸の健康的な摂取量は全カロリーの0.7%(2g)、冠動脈の健康のためにEPAとDHAを合計で最低500mgとしています。
日本の1999年の食事摂取基準の報告では、α-リノレン酸を全カロリーの0.5-1.0%(1-3g)、EPAとDHAの合計で0.5%(1-1.5g)が必要だとしています。
ω-3系脂肪酸の必要量は「日本人の食事摂取基準(2005年版)」で成人では1日に2.0-2.9グラム以上とされており、「日本人の食事摂取基準(2010年版)」では成人では1日に2g程度とされています。
男性においては前立腺がんの罹患リスクのためα-リノレン酸の過剰摂取は注意が必要とされています。
EPA及びDHAについては1日に合計で1g以上の摂取が望ましいとされています。
ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の望ましい摂取比率は1:1から1:4とされています。
母乳や牛乳にもω-3脂肪酸が含まれていますが、ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸との比率は、母親の食事や乳牛の飼料によって大きく変化するとされています。
魚油食品、肝油、ニシン、サバ、サケ、イワシ、タラ等の魚介類は、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)のようなω-3脂肪酸に富んでいます。
種油にはω-3脂肪酸のα-リノレン酸(ALA)が豊富に含まれているものも一部にあり、アブラナ(キャノーラ)、ダイズ、特にエゴマ、アマ、アサなどに含まれています。
動物の油や、葉物野菜にも微量ではありますが、Ω3脂肪酸が含まれていますが、必要量を摂取することは困難です。
 典型的な西洋での食事ではω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の比率は 1:10から1:30の間で、ω-6脂肪酸の摂取が極めて高い
くなっています。
海外で利用される食用油の多くには、高い比率のω-6脂肪酸が含まれている一方で、
ω-3脂肪酸があまり含まれていないためとされています。
日本ではキャノーラ油を含む菜種油が食用油の全生産量の6割を占めており、またω-3脂肪酸の豊富な海産物が多く消費されているため、日本人のΩ3脂肪酸摂取比率は、諸外国よりは高いのではないかと言われています。
しかし、ファストフードに代表される食事では、相対的に海産物が少なく、肉料理や乳製品が多くなるため、必須脂肪酸のバランスが悪くなる傾向にあります。
Ω6脂肪酸が過剰になり、Ω3脂肪酸が低下すると、鬱に悪影響を及ぼす可能性があるとの研究があります。
食事中のω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の比率は、日本の妊婦では1:3[3]、日本の成人では1:4、アメリカでは1:8の比率となっています。
WHOの統計では、うつ病の障害調整生命年は、日本が世界最低レベルであり、アメリカが世界最高レベルとなっているそうです。
日本の伝統食が優れていると言うのは、このようなデータからも裏付けられるのではないでしょうか。
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