青熊宇都宮治療院では、鍼灸や指圧マッサージを行っていますが、多くの患者様から、健康増進に必要なサプリメントについての質問をいただきます。
多くのサプリメント商品が出回っており、何を信じればよいのか迷ってしまうこともうなずけます。
当院ではサプリメント類の販売はいたしませんが、医食同源と言う教えに従い、できるだけわかりやすく情報提供したいと考えています。
 今回はリノール酸です。
この情報は、ウィキペディアと、「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)を元に製作しています。
 リノール酸は不飽和脂肪酸の一種で、必須脂肪酸です。
人の人体内で合成できませんから、食物から摂取しなくてはなりません。
近年食の欧米化で、Ω6脂肪酸である、リノール酸の過剰摂取が問題になっています。
植物油に多く含まれ、特にベニバナ油(サフラワー油)やコーン油に多く含まれています。
ヒトを含めた動物の体内ではリノール酸の不飽和化、炭素鎖の長鎖化が進行し、アラキドン酸からアラキドン酸カスケードと呼ばれる生体反応を経てプロスタグランジンなどの生理活性物質の原料となるほか、細胞膜の膜脂質として多く見られるとのこと。
リノール酸の欠乏により、髪のパサつきや抜け毛などのほか、創傷の治癒の遅れが見られるとのことです。
リノール酸には血中コレステロール値や中性脂肪値を一時的に低下させる働きがあります。
過度の摂取はアレルギーを悪化させたり、大腸癌などのリスクを高めるとのことです。
また、過剰摂取により、全死因死亡、心血管死亡、冠疾患死亡リスクが上昇する可能性が指摘されています。
2004年に、国際的に脂質を評価しているISSFAL(International Society for the Study of Fatty Acids and Lipids)は、リノール酸の適正な摂取量を全カロリーの2%(4-5g)としています。
日本人の食事摂取基準(2010年版)では、ω-6脂肪酸「リノール酸」について、1日9g前後の摂取が適正で、摂取上限は総摂取エネルギーの10%(22-30g)としています。
ところが、日本人のリノール酸摂取量は平均して13-15g/日で過剰にω-6脂肪酸を摂取しているとのこと。
代表的なω-6脂肪酸であるリノール酸摂取量を7-8g/日に制限しなければ、ω-6脂肪酸由来の過剰な生理活性物質の産生を防ぐことができないとしています。
結果的に、アレルギー反応を引き起こしやすくなると、考えられています。
ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の望ましい摂取比率は1:1から1:4とされています。
欧米の食事ではω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の比率は 1:10から1:30の間で、ω-6脂肪酸の摂取が高くなっています。
これは欧米の食用油の多くが高い比率のω-6脂肪酸を含んでいてω-3脂肪酸をほとんど含んでいないためとされています。
こうしたことを踏まえると、日本人が長い間培ってきた、和食文化が優れている部分があると考えるのは、私だけではないと思います。
アトピーや喘息などのアレルギーや、鬱病などの皆様は、ン本陣のDNAに刻まれているであろう、日本食の良さを、再確認して、過剰な動物性脂肪や、Ω6「リノール酸」を多く含む食事は、少し控えめにした法が無難だと思われます。
ただし、リノール酸も必須脂肪酸であり、足りなくなれば弊害もおこります。
過度なダイエットや、偏食は、ホルモンバランスを崩して、生理周期がおかしくなったり、不妊症の原因になったりすることが、容易に推察できます。
バランスよく摂取することが、求められます。
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